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変形性膝関節症に対する針灸の有効症例

変形性膝関節症は中高年の女性でよく見られる関節の退行性疾患です。他の病気による二次性発症に対し原因不明の一次性発生には肥満・ホルモン・生活環境などに関与していると考えられる。治療の面では西洋医学の薬で治療効果をなかなか得られないケースが多い。針灸で痛みや浮腫み、さらに変形に良い効果が見られる。当院では中医学的にこの病気を診断し独特なつぼで施術を行い良い効果を得たので患者さんから好評を得られた。ちなみに次のように症例を挙げる。
女性 75歳 主訴:左膝が痛くて歩くのは困難。現病歴:28年前全身80%火傷の後左膝の調子が悪くなり、10年前から痛みがひどくなって2年前手術だと言われた。また右腰が痛い、尿失禁、イライラ、不眠、食欲が強いなどの症状を伴う。舌が淡暗、苔が白、脈が弦。既往歴:糖尿病・高血圧・脳梗塞。所見:歩いて膝が痛いのでご主人の車でご来院、足がO型で左膝が腫脹、変形が見られた。身長:159cm、体重:60Kg(標準体重:55.6Kg)、ウィスト:103cm。
この例が複雑なケースですが、中医学診断:痺証(肝腎不足、風湿痰瘀型)、施術方針:肝腎を補いながら袪風湿化痰活血止痛、針灸∶四肢の体質改善ツボと膝局部のツボを選んで治療施術週2回のペースで行った。一方、膝の負担を減らすために耳ばりの施術で減量効果を果たした。
その結果は1ケ月後膝の痛みが半分以上軽くなり歩いてご来院ができ、たまに1万歩歩くこともできた。また食欲が抑えられ体重が58Kgとなり、睡眠も取れるようになった。3ケ月後、体重が56.8Kg、ウィスト:100.3cmとなって、膝の痛みと腫れがなくなった。